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STORIEMIX(ストーリミックス)

ちょっと長いので、twitterでもなく、facebookでもなく、ブログにて書いてみたい。

先日、山中湖の友人を介して、すっごく聡明な方と出会った。
まぁ、たまたま僕がその友人に新しいイベントについて相談したい事があってふらっとでかけたのだが、たまたま彼を取材したいという方々がいらっしゃって…まぁ、おじゃまむしを覚悟で居させていただいた。
すごい、今の若者はほんとにすごい。そんなことを感じた夜だった。

さて、本題。

友人とその彼は、アーティストでアートシーンでも活躍していた時期があって、いわゆるDJとかインスタレーションとか、そんな表現をしている話を聞いていた。そんな話題のなかで、ふと「図書館」とか「本」とか「電子書籍」とか…という話になり、何か図書館という場を使ってイベントができないかなぁ…みたいな話題で盛り上がった。で、このイベントプログラムはかなりおもしろくなりそうで、もう少し現実味を帯びてきたら、山中湖情報創造館という場をつかって実現したいなぁ…と思っているので、そのネタはまた後日あらためて。

今回書きたかったのは、題名にもある「STORIEMIX(ストーリミックス)」という言葉を思いついたから。

音楽シーンには、表現方法のひとつに、RIMIX(リミックス)というものがある。
すでに出来上がった音楽を、ミキシングし直し(つまり混ぜ合わせて)、新しい音楽を作り出す手法だ。まぁ書籍の世界ではそんなことを言い出せば、やれ著作権だ、やれ同一性保持だ…みたいな話が出てくるのだろうが、まぁひとつここは脳内企画演習とおもってください。

最初は、ブックリストあるいはカーリルのレシピみたいな感じで、「本を組み合わせて何かを表現できないか」というところからスタート。でもそれは実にたいへんで、それぞれの本を読破しなければならない。そういう読書課題もよいのだろうが、ここはもうちょっと楽しみでいきたい。

そこでふと、音楽のRIMIXに加え、オムニバス映画の手法を思いついた。
オムニバス映画は、複数のストーリーが断片的に繋ぎ合わされて一本の映画になっている。
例えば、
 ストーリA、ストーリーB、ストーリーCがあったとして、映画的な編集では

 A1-B1-C1-A2-B2-C2-A3-B3-C3-AB4(ABの物語が合流)-C4 -ABC5(ABCの物語が合流)

みたいな感じ。これを「本」でできないだろうか。あるいは「物語」でできないだろうか。と、そんなことを考えている。

ほんとに例えばだが、「雪国」のとある章の次に、「蜘蛛の糸」のとある章をつなげ、そのつぎに「夢十話」のとある一節をつなぎあわせ…、その繋ぎ方の中で、新しい価値(おもしろみ)を見つけられないだろうか…と。最初はBOOKRIMIX(ブックリミックス)と考えたんだけど、実はもっと「物語」に注目して、STORY + RIMIX =STORIEMIX (ストーリミックス)という考え方になってきたわけです。

さすがにこれを印刷書籍で実現するには、とっても難しい。自炊じゃないが本そのものを解体し、再構築しなければならない。
そこで「電子書籍」の出番。電子化された書籍…というよりも、電子化された物語の、そこかしこを切貼りしながら(RIMIXしながら)、新しい感性…そこから感じとって欲しい表現を作り出す。
むしろ、〈それができなきゃ電子書籍とは言えないね!〉みたいなことまで言っちゃったりして。

…と、ここまで書いていて…実は…

松岡正剛氏の「千夜千冊」って、そういう構造になってないかい? という思いも出てきたし、引用ということで考えれば、そもそも学術論文の書き方って、他人の論文を使いながら自分の論考を表現する…ということは、これもひとつのRIMIX(?)なんて再定義することもできちゃうのかなぁ? そう考えると、いわゆる学術論文って「Knownledge RIMIX」って言えないかなぁ?

なんてね。

そういうわけで、ここではひとまず、こんな言葉を世に出してみたい。

電子書籍が本物になるために…
STORIEMIX (ストーリミックス)

そんなコンセプトって、どう?
by maruyama_takahiro | 2012-05-15 01:03 | 情報デザイン
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