先にも書いた、解決すべき課題の所在について、実はある程度メドがついている。
と、いうよりも、自分たちがどうこうできないことに力を使って消耗するよりも、自分たちでなんとかできることに、解決の糸口を見つけたい。 というわけで、指定管理者制度や設置自治体における制度運用に対しては、それなりに提言するにとどめ、むしろ自分たち/自分自身が取り組めることから始めたい。 【公共図書館における課題】 図書館法をみれば、公立図書館は100%公費で運営することが大前提となっている。ゆえに自治体が緊縮財政となれば、当然予算規模は縮小される。夕張のように自治体が破産した場合は、閉館もやむを得ない。しかし、そんなことでよいのだろうか。 緊縮財政のもとで閉鎖しかかった旭山動物園は復活できたではないか。 というわけで、図書館経営論における図書館収入源を公費以外に何ができるのか、公共図書館で可能なファンドレイジング手法には何があるのか、そんなところに課題解決の糸口がありそうに思う。 【NPOの経営における課題】 ひとつの指定管理料が、NPOの収入のうち半分を超えたら危険信号だと思う。8割近くになれば、もはや独立性を保つ事は難しい。財政的には自治体の子会社(子団体)化だ。指定管理者をNPO法人が受けることを否定するわけではないが、NPOの健全財政(1指定管理案件の収入が全収入の1/3を超えない...とかのルールづくり)が求められると思う。 NPO法人はもはやヴォランティア団体でもなければサークル活動でもない(そうした一面があってもよいけれど)。事業主体としての右手に夢、左手のソロバンといわれるように、ひとつの企業としての活動に移行しなければならない。そのためには、会費収入や寄付だけでなく、受託事業や自主事業などに取り組む必要がありそうだ。 【個人における課題】 最後にはここにたどりつく。本を書くのでも良い、個人主催の有料のセミナーや講座でもよい。副業といってもコンビニや宅配便など、まったく違う副業をするのではなく、図書館やNPOのミッションに沿うようなカタチの副業というのも考えることができるだろう。王様のアイデアではないが、アイデアを企業に持ち込んでみるのもありかもしれない。 できれば、指定管理者としての勤務時間外に取り組めるデジタルアーカイブなどの仕事があるのが望ましいと思う。せっかくここにそれなりのスキルを持ったスタッフが揃っているのだから、その能力を使わない手はない。 ...というわけで、解決すべき課題の中心に[NPOの経営]を置き、その両サイドに[公共図書館の経営]と[個人の課題]を置くようなカタチで取り組むことになるのだろうな。これなら、自分たちで課題解決に取り組めると思うのだ。
by maruyama_takahiro
| 2007-11-19 00:26
| ひとりごと...
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