辻占とは、通りを歩いていて、他人の会話の中に自分の悩みの解決を見つけることだが、これに近い事が起きている。
半年ほど前から、地域文化と距離感...とか、歩いて行ける範囲の文化とか、コンパクトシティなどなどを考えていた。自動車で移動しなければならない範囲では当然ながら酒が介在することはできない。徒歩・酒・文化が何かセットのようにも感じていた。 実は今日、ボストンにいるある方にメールをした。パブリック・ライブラリーとコミュニティ・ライブラリーの違いをご存知かどうか聞きたかったのだが、ここ数年育児に専念しているその方は、図書館をあまり利用しなくなったようだ。それでも、お返事をいただいた内容は示唆に富むもので、「インターネットがこれまでの公共図書館が果たして来た役割を担うようになった。図書館に人を呼びたいのならば、そこでしか出会えない“人と人のつながり”を演出することが大切」だと。 また、そんな折りちょっと気になった本を一気に読んでしまった。 日本人の精神と資本主義の倫理 (幻冬舎新書 は 3-1) 波頭 亮 / / 幻冬舎 スコア選択: ★★★ 茂木さんにしては、めずらしく全編“怒り”に満ちている内容なので、とても興味深く、とてもおもしろかった。波頭さんとの対談が本になっているのだが(あ、本って書かなくてもいいんだ...なんておもったほど)、これはおススメです。 そして最後の最後のp184-185これだけでもいいくらい。それまでのページは、最後のこの2ページのためにあったといってもいい。 実はこの本にボストン在住のある方のお名前が登場するのですが、その方の奥様に僕はメールを出したのでした。 そしてそれが、地域文化のツボであり、人とであう図書館づくりであり、そこに書かれていた「経済格差よりも『環境文化格差』」という点で、すべてが繋がりはじめています。これを辻占といわずに、なんと言うのでしょうか。 ※そうか、だとしたら図書館設計は基本的な誤ちを内包していますね。ゆえに、リフォームか新築を前提にしなければ、未来はありません。過去には学習室型図書館から、貸出中心図書館(座席などなくてもよい!)、滞在型図書館(座って本を読むくらいのスペースは必要)、そしてしばらくはインターネット端末を備えたブース型(ネットカフェ型)図書館が推移し、そして交流型図書館へと移行するかもしれません。おしゃべりのひとつも出来ない場所は図書館じゃない!って感じ。地域の方々がそこに来て気軽におしゃべりすることこそ、本当の情報交流/情報交換の場になるのではいですか(もう、私語禁止は死語ですね)。そんな賑やかな図書館。それはキーワードになるかもしれません。 ※そういう意味で、小布施町の交流センターとしてコンセプトを持つ町立図書館は、これからの図書館像/その次の図書館像を建築的アフォーダンスとして持つ事ができるかもしれません。とっても楽しみです(新しい館長さんも)。
by maruyama_takahiro
| 2007-11-21 02:17
| 日々是電網
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