論点整理

公共図書館の論点整理 (図書館の現場 7) (図書館の現場 7) (図書館の現場 7)
田村 俊作 / / 勁草書房
スコア選択: ★★★

なかなかの力作だと思います。僕たちが指定管理者として公共図書館の運営に入る前(今から5年前)に、読んでおきたかった...ようにも思います。

それにしても今日に至るまで、論争はあってもなんら決着がついた課題がないというのも、また日本の図書館界らしいといえばらしいところのように感じてしまいました。

どちらにしても、強く感じることは、「図書館」という言葉...コンセプト/概念とでもいったらよいのでしょうか、それに対する考え方/捉え方なのかなぁ...と読み取りました。

ひとつは、
「『図書館』という確固とした枠組みがあり、図書館と名がつくからにはその壁から出てはならない」とする考え方と、
「『図書館』というのは核として存在しており、ニーズによって成長するものである」とする考え方との拮抗のようにも見れる。いわゆる保守vs革新といった対立構図なのかもしれないが、僕としては後者なんだろうなぁと思う。

山中湖情報創造館の設置管理条例には、「図書館法による機能を有する施設」とある。これには、図書館という壁を最初に作ってしまうのではなく、あくまでも図書館の機能という核をもちつつ、情報創造館としての成長を見越した設置管理条例である。コア(核となるサービス)としての機能は公立図書館となんら変わりはないが、施設としては図書館という枠には収まらないこともあるよ...という、ささやかな宣言である...と、受け取っていただきたい。

一時期、「○○の壁」などという書籍が流行したことがあったが、実際のところ他館の方とお話しする機会を持つたびに、「図書館の壁」はとても厚いものなんだなぁ...と、感じることは何度もありますね。
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by maruyama_takahiro | 2008-05-23 08:05 | これからの図書館 | Comments(1)
Commented by lanova at 2008-05-24 11:51
公共図書館の場合、一旦職に就くとずっと定年まで図書館勤務というケースが多いですよね。仮に職場転換が行われたとしても教育委員会のテリトリーの中なわけでしょ?そうすると意外と世界が狭くなってくるのではないでしょうか。そういう意味で壁って外にあるのではないのかも…
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