地域の図書館に対する「将来にわたる義務と責任」の所在

これまで、指定管理者として地域の図書館運営に関わってきた(現在進行形)。
来年度が、第二期目の協定期間の3年目(最終年)ということもあり、未来の山中湖情報創造館の姿をイメージすることが少なくない。
そんな中で、僕が一番懸念することがある。それは

 「将来にわたり山中湖情報創造館に対して義務と責任を負うのは誰なのか」

ということ。指定管理者である私たちは、その協定期間において仕事をまっとうすればいい。行政においても、公務員さんは異動という制度があるのでそれを越えてまで義務や責任を負うものではない。議員さんにしても、首長さんにしても、任期があり、選挙によって選ばれる...という制度である。

そんな中で、立ち上げから関わってきた僕たちとしては、かりに継続しないことになったとしたら、いったい《誰》に《山中湖情報創造館》の《将来》を託したらよいのか....を考えたら...実はどこにも存在していないことに、ちょっと驚いている(愕然とした...と書いてしまうと問題がありそうなので...この程度の表現で)。

これはたぶん、図書館に限ったことではない...と思うのだけど、この国の公の施設においては「その時点での責任者」は存在していても、「将来にわたり義務と責任を担う人」は存在していないんです。ときおり、新しい図書館建設が話題になると、単年度の検討委員会などが開催されるが、本当に責任を負わない関わり方で、あれやこれやを言う組織に...いったいどんな意味があるのだろうか...と、思うこともある。

だから...よけいに、ニューヨーク公共図書館のように《単一の財団法人》による図書館経営のあり方を、魅力的に感じてしまう。
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by maruyama_takahiro | 2009-02-22 22:07 | これからの図書館 | Comments(5)
Commented at 2009-02-23 00:52 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented at 2009-02-23 00:54 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by maruyama_takahiro at 2009-02-23 11:18
>鍵さん
コメントありがとうございます。
すごくうれしいです。

門外漢...について気になったので、「素人+玄人」というタイトルで記事を書いてみました。

指定管理者というお仕事では、直接お金を払ってくれるお客様は設置自治体様ですが、その自治体様に税金というカタチでお金を支払う方は地域の皆さん(納税者さん。僕もまた一人の納税者)や固定資産税を払っていらっしゃる別荘オーナーのみなさんで、その地域の皆さんが潤っているのは、観光でいらっしゃるビジターのみなさんだったり、します。
なので、山中湖情報創造館においては、ご来館いただくすべてのみなさんが、大切なお客様であり、パトロンさんですので、ご意見を伺うのは、至極当然のことなのだと...今回の通信簿を実施してあらためて感じることができました。

Commented at 2009-02-24 14:46 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by maruyama_takahiro at 2009-02-24 15:31
>鍵さん
コメントありがとう。

このことはとっても大げさに言えば「既得権益」なんですね。たぶん当事者のみなさんはそんな風には思っていないでしょうけど。

また、「地域の公共図書館は誰のもの」を純粋に考えていけば、それは公務員のものではないことは明らかなんです。
[自治体の財産≠公務員の財産]
なのです(これは図書館も同じこと)。指定管理者であればなおのことそれを明確に意識します。この施設、ここにある資料は地域のみなさんのものであり、それを設置自治体さんからお預かりして、日々の運営に当たっている..と。

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