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今の図書館は戦争を止めることができるか!

僕たちは、もはや小さなこと(失礼…)にこだわっている場合ではないのかもしれない。
貸出至上主義への批判も、指定管理者をはじめとする民間委託への批判も…それらのことよりも、実はもっと重要な事がある。それに気がついてしまうと、僕はもう後戻りはできない。そんな気さえする。

あの戦争の後、それまでの改正図書館令を改め、戦後の日本国憲法のもとで教育基本法が生まれ、社会教育法や図書館法が生まれた。また戦前から続く日本図書館協会は「図書館の自由に関する宣言」を発表し、その前文に

 わが国においては、図書館が国民の知る自由を保障するのではなく、国民に対する「思想善導」の機関として、国民の知る自由を妨げる役割さえ果たした歴史的事実があることを忘れてはならない。図書館は、この反省の上に、国民の知る自由を守り、ひろげていく責任を果たすことが必要である。

としるし、図書館が「思想善導」の機関として戦争に加担したことへの反省にたった宣言を掲げた。

そして戦後60余年の月日が流れているが、この国をとりまく状況は実はかなりキナ臭く、周辺諸国が跳梁跋扈する時代になってしまったのではないか…と危惧する中で、僕は自分にこう問い始めている

 「図書館は、その図書館サービスや図書館活動を通じ、この国が戦火に巻き込まれることを積極的に《回避》するための何らかの活動を行なうことができるだろうか?」

 と。たぶんこのまま事態が推移すれば、積極的な加担はしないまでも、むしろあえて何もしないという状況になりはしないか。

多少オカルトめいているかもしれないが、僕の中で一つの考え方が生まれたとき、インターネット上にも同様の考え方を持っている人たちが実はたくさんいることがわかってきた。
例えばこうだ。

 関東大震災:東日本大震災
 金解禁  :環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)

 その他周辺諸国の領土問題に対するちょっかい
 某国の東京急行ならぬ日本周遊飛行(しかも部品を落としたF15は飛行禁止?!状態)
 米軍と自衛隊の合同訓練(空中給油にFTC…)
 そして最近のサイバー攻撃!

TPP締結は不可避かもしれない。が、その後に世界規模の経済的危機が訪れることも一部では予測されている。

子どもたちの世代、さらに孫たちの世代ですら、そんな世界になることが想像に難しく無い。

だからこそ、人は先人たちの知恵から学び、多くの失敗から学び、同じ過ちを繰り返す事のない未来を築かなければならない。

そのためのひとつの拠点が「図書館」なのだ。
僕はいま、そんな想いを…持ち始めているのだが… 考え過ぎだろうか?

平和のための「戦争学」

松村 劭 / PHP研究所



それでも、日本人は「戦争」を選んだ

加藤陽子 / 朝日出版社


今、僕は…こっそりと、波風をたてない程度に、ひそやかに、沈々・森々とその準備に取りかかろう。弱い五十路の身である。残された時間はわずかかもしれない。

だが、勘違いめさるな。
夏休みの◯◯図書だといって悲劇だけを読んでみたところで、将来の厄災を回避することはできない。私たちは歴史から学べる力を持っているはずだ。図書館にはその経験が文字となり本となって蓄積されている。それを活かすも殺すも私たち図書館員次第なのだ。
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by maruyama_takahiro | 2011-10-26 00:09 | これからの図書館 | Comments(0)

Steve Jobs が図書館長だったら…

すでにご存知のこととは思いますが、Apple社会長 Steve Jobs氏が亡くなられました。56歳だそうです。AppleやSteveについて知っている人は、いつかこの日が来る事は分かっていました。ですが、やはりその日が来てしまうと…とても悲しいことには代わりありません。実はご本人は曹洞宗ということなので、「ご冥福を〜」でもよいのでしょうが、今はむしろ RIP(Rest in Peace)の方がよいかな…と。

そんな悲しみの中で、ふと…Steve Jobsが図書館長だったら…なんてことが頭をよぎりました。
Appleを創業し、Appleから追い出され、別のコンピュータ会社を創り、CG映画の会社を買取り、再度Appleに復帰し…iMacからiPod, iPhone, iPadを生み出すに至った…。そんな方が図書館長だったら…なんてね。

まず
その1:引き算の図書館経営
 不要なもの、ムダなものはとことん削減し、本当に取り組むべき事にリソースを集中した。これが図書館であるならば、どうなるのだろうか?
 DVDはムダ? CDはムダ? 児童書は? TEENS/YAは? ひょっとしたら文学作品なんてごっそり要らない…かも?
 まぁ、どちらにしても「コンセプト」や「ビジョン」がしっかりしていなければ、何を残し何を捨てるかなどの判断はできません。いうなれば、コンセプトもビジョンも無いから、あれもこれもといった「足し算」の経営になってしまう。それがたぶん悲しい結果に繋がるのだと思うと、 今本当に図書館が残すべきものは何か? を問う機会なのかもしれない。

その2:プレゼンテーション
 Jobs氏のプレゼンテーションは、本当に人を魅きつける魅力を持っている。それに関する図書も出版されている程。ただ…そのまま図書館に使えるだろうか?と考えると、大きな疑問がある。Jobs氏のプレゼンを見にくる人たちは、すでに何らかの情報を得、すでに何らかなお予測を建てて会場にいる。だから多少もったいぶることが、新製品/新サービスの登場を劇的にする。しかし図書館となるとすべてのオーディエンスが、何かを期待しているわけではない。そのような中で行なうプレゼンともなれば、当然異なる展開が必要であろう。

その3:カリスマ性とは言いたく無いけど…
 やはり人物として魅力的なんです。スターといってもいい。いわゆる芸能人だけがスターなのではなく、産業界/IT業界においてもスターは登場する。そんな人間的魅力を持っている…これはさすがに敵わない…なぁ。

 というわけで、いきなりですがこの本はおススメです。予定していた発売日を大幅に前倒しして出版されるそうです。Jobsが本当はどんな人物だったのか…僕たちは少しでもそこに近づきたいのです。

スティーブ・ジョブズ I

ウォルター・アイザクソン / 講談社


スティーブ・ジョブズ II

ウォルター・アイザクソン / 講談社


The History of Jobs & Apple 1976〜20XX【ジョブズとアップル奇蹟の軌跡】 (100%ムックシリーズ)

晋遊舎



機会がありましたら、ぜひご一読を!
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by maruyama_takahiro | 2011-10-08 01:54 | これからの図書館 | Comments(0)