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デジタルアーカイブに取り組むための動機づけ

NPOの活動として、地域資料のデジタル化や図書館・博物館等の学習施設における情報化やサービス…などに取り組んできて、すでに…一昔くらいにはなる。

その中でも、ここ数年来気になっているのは、「デジタルアーカイブの目的」について…やはりそのものの言い方が、とても気になっている。…と、いうのも… どこか「私の事の外側の出来事」的な感じがしてしまうこと。学術的/文化財的なデジタルアーカイブを否定するわけでもなく、ましてや貴重書や美術品や重要な文化財のデジタル化を否定することでもなく…それはそれとして取り組めばよいことなんだけど、それ以上に…

 私事のデジタルアーカイブ

に、もうちょっと注目してはどうだろうか…と、思うのです。

昨日、父の四十九日法要を執り行いました。
その際、こんなことを行ったのです。

 ・iPadに父の昔の写真から今年の写真を入れて、スラドショーにして飾った。
 ・プロジェクタで、スライドショーやフォトシネマを見ていただいた。
 ・46年前の集合写真をみんなで見た

等々。デジタルアーカイブとしては、極めてプライベートな/一族的な内容であるにも関わらず、それはとても大切な時間になったように…,僕は感じたのです。

デジタルアーカイブは、未来の…50年だとか100年だとか、そういった遠い未来のためだけにおこなうものではなく、むしろ今生きている私たちのために、役に立つものでなければ…と、考える様になってきています。誰かの笑顔や懐かしさや話題の提供や…ひいては「これまで生きてきたことに対する肯定感…とか」

 今まさにケータイやデジカメで撮影している写真もそう。
 デジタルビデオカメラで撮影した動画もそう。

すぐにでも、家族の誰かのために喜んでもらえる…そんなアーカイブのあり方。
すぐ近くの誰かの笑顔のために、ほんの少しだけ手間をかけて、デジカメ写真をアーカイブ化すること…

たぶん、そんなことが「デジタルアーカイブに取り組むための動機」になっていくんじゃないかな。

繰り返すけど、なにも貴重書や美術や文化財などのデジタルアーカイブを否定するものではなく、それも大事だけど…今、誰かの笑顔のためのデジタルアーカイブがある…と、いうことにも、気がついて欲しいのです。

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親戚一同の話題になった昭和39年に撮影した集合写真。
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3歳の丸山高弘と母と弟。

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by maruyama_takahiro | 2010-06-27 09:33 | DigitalArchives
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