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映画資料(個人でもできるアーカイブ)

こういう記事にふれるたびに、きっとたぶん全国的にみれば、とてもつもない資料があるんだろうなぁ...と、思う。

 ・山の中に眠る貴重な映画資料 日経トレンディネット

 この記事を読んで、日米のインターネット利用の違いを感じてしまった。しかもそれはすごく根っこに近いところの違い。これが理解できないと、日本はいくらブロードバンドだのユビキタスだのといっても、米国発のウェブサイト(ウェブサービス)には、全く歯がたたない...たぶん。
 個人が収集した資料や蔵書、コレクションの類いには、大きな差はない。何が違うのかと言えば、“共有”に対する考え方の違いなのではないだろうか。“所有”は同じでも、「私はこういう資料を持っています。」ということを、社会の共有の財産にしていこう...という考え方が大きく異なっている。
 この違いが、Web2.0と総称される数多くのサービスを誕生させる米国(実は日本ほどブロードバンドが整備されている訳ではない)とブロードバンドの整備は行われていてもサービスを誕生させられない日本との違いなのではないだろうか。

 インターネットの本質は、デジタルだの情報通信技術だのという技術的なことよりも、「物理的な所有」と「情報的な共有」を両立させる環境であると思う。『弘子文庫』はまさに「物理的な所有」の状態であり、まだ「情報的な共有」に至っていない。だから“眠れる”貴重な資料なのだ。

 こういういところに、光をあてるには、どうしたらいいんだろう?
 それこそ、NPOの力なのかもしれない。

※そういえば、以前山梨県内の個人が集めた映画のパンフレットを、どこかの図書館が寄贈を受けたが、扱えなくて返却してしまった...ということがあったような。あのパンフレットって、どこにあるのかなぁ。
by maruyama_takahiro | 2008-01-16 12:57 | 日々是電網
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