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デジタルアーカイブの《価値》

以前、子どもたちにこう言われた。

 「一枚しかないから価値があるんだよ」

って。それは子どもたちの母親の両親...子どもたちからみえれば、祖父母の写真がそれぞれ1枚ずつしかないことについて、話してくれて時のことだった。

なるほど、それも一理ある。

数回前から、《価値》について書いてきたが、基本的にはあまたの経済原理と同様に、[需要]と[供給]のバランスの中で、価値が決まってくるのだと思うし、また価値づけをする[市場:マーケット]が不可欠であることもイメーイできる。

そのアーカイブをどれだけ必要とする人・団体・場面...があるか。
そして
そのアーカイブをどれだけ提供できるか(どこにでもあるものか、ここにしかないものか)

そう考えると、価値を高めるには2つの方法がある。
1)必要とされる場面を増やす(需要の掘り起こし)
2)希少価値にする(供給を限定する)
だ。そう考えてしまうと、デジタルアーカイブはあまり吹聴しないほうが価値が高くなるようにも見えてしまうが、それでも見たい・知りたいと思う昔の写真(そこに写っている場面)は尽きるものではない。

デジタルアーカイブが増えれば増えるほど、充実すれば充実するほど価値が高まるような仕組みづくりはできないだろうか。埋もれているだけの写真をデジタル化して人前に出せば出すほど価値が高まる...そんな循環をつくれないだろうか。

そんなことを考えていたりする。
by maruyama_takahiro | 2008-12-18 08:58 | DigitalArchives
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