こんな時間に…まぁ、なんと難しい事を〜。
とりあえず、私案の概略だけ。 これからの図書館づくりに必要な改善ポイントを3つに絞ってみました。 1.公共図書館の意思決定機関を明確にする。 首長?教育長?それとも図書館長? いったい誰が図書館の意思決定権を持っているのでしょうか?そのあたりの曖昧さが、次の一歩を踏み出せない足枷になっています。諸外国をみれば「図書館委員会/図書館理事会」という機関が意思決定をし、そこで決定した方針を、図書館長が現場監督として最高経営責任者として任務を遂行する。図書館協議会は館長の諮問機関だから、そんな意思決定権限なんてないんですよ。 2.ライブラリアン(司書)とクラーク(事務員)を置く。 病院にはドクターやナースによる医局と、医療事務を行なう事務局があるように。これは高校なども教務課と事務局があるように、公共図書館においてもライブラリアン(司書)とクラーク(図書館事務員)を置くことが必要だと考えています。特に図書館が大きくなればなるほど。今はどういうわけか分化することがないまま。これではお医者さんが事務の窓口を兼ねているようなもの。規模の小さいところはそれでもいいでしょうけど…。やはりここは分けるべきだと思うのです。 3.資金調達(ファンドレイジング)の道を拓く。 公共図書館は、財政の予算をいかに獲得するか…に終始するワンポケットな資金調達です。子どもたちですら父母、父方祖父母、母方祖父母の6ポケットというリスクマネジメントをしているご時世。図書館も切り詰められる財政だけを頼りにせず、自らも稼ぎ出すあるいは寄付を獲得する…などの、いわゆる非営利活動団体的な資金調達能力が必要。 と、まぁ…今まであちらこちらで言って来たことではありますが、従来の図書館経営論などには無い視点かもしれませんが、非営利団体の経営論や民主主義的な意思決定プロセスなどを公共図書館のマネジメントに導入することで、未来を切り拓く図書館づくりができるのでは? と、思っているのです。 #
by maruyama_takahiro
| 2011-08-05 03:29
| これからの図書館
おススメです。特に図書館や情報に関わる方々には、ぜひこのインタビュー記事を読んでいただきたい。 p092 ロングインタビュー 石井裕 米マサチューセッツ工科大学メディアラボ副所長 震災を受け止め、ゼロから未来を創るために 若い世代とデジタル技術ができること このインタビューの中にある(以下、引用) “情報伝達の専門チーム、情報のハブになるコーディネーターがいてもいいのではないでしょうか。情報収集に長け、優先度づけの能力と権限を持ち、支援のない状況下でも通信を続けられる、ハードとソフト両方のスキルがある人を育てていくのです。” 僕は図書館員がまさにそんなスキルを持った人材なのではないかと思っている。被災地で図書館を閉鎖せざるを得ない状況であっても、災害対策本部や避難所において[情報のエキスパート]としてのスキルを発揮できる…と。ただ、これまでのような[文献]や[書籍]中心であっては、なかなか難しい事も感じました。地域の方々の情報要求に応えるために、収集・整理・保存・提供を行なうライブラリアン。そんなビジョンを描き始めていたりします。 それと、やはり「レジリアント(弾力性のある、回復が早い)」は、キーワードですね。 resilient 形容詞 1 〈物が〉はね返る;弾力のある;〈食物が〉歯ごたえのある. 2⦅ほめて⦆〈人性格などが〉(病気逆境などから)すぐに立ち直れる, すぐ元気になる, 快活な;〈動物樹木などが〉回復力のある. resiliently #
by maruyama_takahiro
| 2011-07-25 14:00
| おススメ
この後、バブル経済の崩壊がはじまり、阪神淡路大震災が起き、失われた10年と言われ、非正規雇用や雇用不安の時代となり、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故が起きてしまった。 昔は良かった…と言う前に、僕たちがこれから先の日本にできること。 そんな原動力になったりするCMなのです。 #
by maruyama_takahiro
| 2011-07-25 01:46
| ひとりごと...
7月7日〜10日にかけて、盛岡/陸前高田/遠野/大槌…と行って来てから、少しばかりいろいろなことに手がつかなくなってしまいました。
それというのも、タイトルにもあるような疑問にすらならないような、なにかぼんやりした不安みたいなものがつきまとってしまっているようなのです。 どうして…東日本大震災がアーカイブの対象になるのでしょうか? 実際に現地にでかけて、僕もたくさんの写真を撮って来ました。中には津波で壊された個人宅ですら、写真を撮ってしまいました。そしてとても感じるのは、「僕は本当にこの風景を撮影していいのだろうか?」という疑問です。 何の縁もゆかりもない一個人が、被災地の…しかも[被災後]の風景だけを撮影する。 まず、この行為に対する…すごく深い[申し訳ない気持ち]。 そして何よりも、東日本大震災に限らず、阪神淡路大震災、中越地震、宮城・岩手内陸地震、地震以外にも多くの自然災害で破壊された人々の暮らしや変わってしまった風景があるのに、それらはアーカイブしようという気持ちにならなかったのに、なぜ東日本大震災だけがこれほどまでにアーカイブの対象になってしまうのか。 今現在でも、長野県栄村の被災状況もあるけど、それはアーカイブの対象にならない。 山体が崩壊した栗駒山だって、元の姿には戻っていない(まず無理)。 でも、それらはアーカイブの対象にはならないし、アーカイブしようとはしていない…。 この違いの、気持ち悪さ。 僕がそのことに気がついたのは、この方のアーカイブを見直してからです。 ・災害写真(撮影:井口隆) flickr 井口(いのぐち)さんは、防災科学の観点から被災地の記録をアーカイブしているのですが、それらのほとんどの写真は[被災後]の姿なんです。家のリフォームなどでよく言う、befor / after でいえば afterのみ。そしてこれらの災害の写真から感じることは、元の風景を誰も記録していない…ということ。 ほとんどの写真は、被災してからの姿であり、そして被災してからは元の姿を撮影できないということ。 ここから僕は、ひとつの結論にたどりつけそうな気がしている。 それは 被災地の写真を撮る時間があったら、 今自分自身が住んでいる街の日々の姿を記録すべきじゃないのか。 今住んでいる街が、いつどのような災害に見舞われ、その姿を変えてしまうかもしれない。そう考えると、使うべき時間は被災地の記録だけではない…そんな気がしてしかたがないのです。 もちろん一方で、グーグルのストリートビューのようなアーカイブも存在していることを考えると、誰も彼もが自分の街を撮影し記録する必要はないだろう…という意見もあるかと思う。 ただ、同じ場所でも季節や時間(朝・昼・夜など)ごとの風景があったりもする。 僕は…デジタルアーカイブに関心を持っている多くの方々に伝えたい。 「今、あなたの住んでいる街の姿を、記録してみませんか?」 と。 僕は被災地を撮影しながら、なんともいえぬ居心地の悪さは、たぶん…そんなところに由来しているように、思うのだ。 #
by maruyama_takahiro
| 2011-07-24 01:43
| DigitalArchives
僕が所属しているNPO法人地域資料デジタル化研究会として、小林是綱理事長と7月7日の夜に山梨県・石和を出発し、池袋発の夜行バスにて盛岡に行きました。
8日の早朝に盛岡駅前に到着、岩手県立図書館に立ち寄り後、レンタカーを借りて陸前高田市へ。 教育委員会の方とのミーティングの後、被災した地域資料が集められている山間の小学校に行き、資料の復旧の作業を見せていただきました。その後、陸前高田市の市民図書館(隣が博物館、公民館、体育館)に。 8日の夜は遠野市内のホテルにて一泊。9日は大槌町に出向きました。大槌町では大槌町教育委員会事務局/生涯学習課長/中央公民館長/城山公園体育館長/図書館長/B&G海洋センター所長である佐々木さんとお話しする機会を得て、小林理事長とともに山梨県のNPO法人地域資料デジタル化研究会として何ができるのかを、検討しながら被災した図書館を拝見させていただきました。 NPO法人地域資料デジタル化研究会としてのミッションは、3つに絞り込み取り組む事になりそうです。 それにしても、あの震災から四ヶ月になろうとしている時期ではありましたが、ガレキは分別され回収が進んでいるものの、復旧/復興にはまだまだ遠く、本当に長期にわたる支援が必要なのだなぁ…と、実感してきました。 東日本大震災 被災地の記録 flickr #
by maruyama_takahiro
| 2011-07-24 00:33
| DigitalArchives
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